過剰な自己防衛の反応にどう対応すべきか

前回、新しい行動を起こそうとする時に、自己防衛本能がそれを妨げるという内容(「考え過ぎて行動に移せない時」)を書きました。

 

では、過剰な自己防衛の反応にどう対応していけば良いのか?

 

コーチングやNLPではこうした過剰な自己防衛の反応による行動の制限を取り除くために、事象によって色々なアプローチがあるので、その具体的な方法はまた今度お話しします。今回は基本的なスタンスとしてこの自己防衛本能とどのように向き合うべきかについてです。

 

  • 人前や、大勢の前に立って話さないといけない時に体が震える。
  • 初対面の人や苦手な人と会う時に緊張する。
  • 高額な買い物をする時にドキドキする。
  • 仕事で重大なミスが発覚して、頭がまっ白になった。
  • 財布や携帯を落としたことに気づいてまっ青になった。

 

こうした経験を持つ方は多いのではないでしょうか?これらはいずれも自己防衛本能がその状態を作り出しています。できれば、こんな状態になるのは避けたいと思う人の方が多いと思います。

 

じゃあこんな嫌な思いにさせる自己防衛本能は不要なのか?

 

この自己防衛本能は、大脳辺縁系といって脳の中でも最も古く発達した部分の働きです。これは人が生きていく為に、自分の命を脅かす危険を感知する為に機能してるもので、自分にとって多少なりともリスクのある行動を取ろうとしたら、反応するのが自然です。ただし、現代社会では大昔のように日常生活の中で命の危険に晒されることはほとんど無いので、過剰に反応し過ぎることが、かえって行動の制限につながってしまっているのです。

 

よくこのような状況を変えたい、無くしたいと思う人がいますが、こうした反応から目を背けようとすると、余計に緊張や震えがひどくなることもあります。そこでおススメするのは、このような脳の働きに対して感謝の気持ちを持つということです。感謝の気持ちを持てば、この脳からの警告をしっかりと受け止めることができます。そうすると、次第に冷静さを取り戻すことができるようになってきます。

 

あなたが安全でいられるためにあなたの脳が働いているのですから、その働きに対して、無視したり、嫌悪するのではなく、感謝をして、しっかりと受け止めることがこうした過剰な反応から解放されるための第一歩になると思います。