目標を具体化する

目標を達成する為には具体化は欠かせない

人は本能的には現状維持を好んで、現状を変える為の行動を積極的にしようとしません。同じ仕事を繰り返すことによって上達し、結果として会社で昇進するということはありますが、それはあくまで現状の延長線上にあることです。

起業・開業や計画的なキャリア形成・能力開発、・・・ 現状に変化を起こすための行動、今の活動の延長では到達できないゴールを目指したいのであれば、まず最初に明確なゴールを持つ必要があります。

コーチングにおいて最初の大きな仕事はこの目標の設定です。明確な目標を設定して生きてる人って、実際にはそれほど多いわけではありません。ですから、コーチングセッションの初期段階で、クライアントの価値観なども明らかにしながら目標を具体化していきます。

 

目標を具体化するS.M.A.R.T.

そして目標を具体的にするためにビジネスでもよく使われているのが、S.M.A.R.Tという目標を具体化するテンプレートです。これはジョージ・T・ドランさんが「There’s a S.M.A.R.T. way to write management’s goals and objectives.」の中で提唱した目標を明確化するための定義です。当初はAがAssignable、RがRealisticでしたが、現在では以下の定義が使われています。

Specific – 具体的である
Measurable – 測定できる
Achievable – 達成が可能である
Relevant – 到達が可能である
Time-related – 期限が区切られている

この5つの単語の頭文字をとってS.M.A.R.T.です。仕事では使っているけどプライベートの目標では意識していないという方もいますが、基本的な考え方は一緒です。

 

Specific – 特定できる

目標を達成した状態を具体的にイメージできなければ達成は困難です。「満足度をあげる」「能力の向上を図る」などのような抽象的な表現は避け、関係者が共通の認識を持つことができ、結果を具体的に特定できる表現であることが必要です。また、「○○をやめる」「○○を無くす」といった否定的な表現ではなく、肯定的な表現であることも大切です。もし、あなたの目標がこのように否定的な表現になっているのであれば、それをやめた結果得たいことなどの肯定的な表現に修正すると良いと思います。

Measurable – 測定できる

達成したことが明確にわかる為には数値化(可視化)された定量目標が必要です。どの時点で目標を達成したか、あるいは達成までどれくらい足りないかが客観的にわかるように「**人のユーザー登録を獲得する」「**件の契約を獲得する」などのように数値化と、見る人によってカウントの仕方が変わらないように指標の定義化をしておく必要があります。また、「売り上げ***万」などは定量化はされていますが結果指標であってこれだとアクションが想像しづらいので、「**円の商品を***人の顧客に買ってもらう」のように活動指標を設定してあげると必要なアクションをイメージしやすくなります。

Achievable – 達成が可能である

ストレッチが効かせるのは良いですが、あまりに無謀な数値を設定してしまうと、逆にやる気を無くしてしまいます。企業の目標であれば、論理的に算出するためのデータや、他社の実績等を基に根拠のある数値を設定すると思いますが、個人目標などで頼りとなるデータが無い場合は運用していく中で目標値を調整してあげる必要性も考慮しておきましょう。長期的な目標を掲げるのであれば、節目毎に中間目標を設定する必要があります。

加えて、自分やチームがアクションすることによって、達成できる目標である事を確認しましょう。達成できるかどうかがその他の環境や他人に依存してしまうようだと、自分がどれだけ頑張っても達成出来ない、あるいは頑張らなくても達成できたということが起こりえます。あくまで自らの働きかけによって達成が出来るように目標を修正してあげる必要があります。

Relevant – 関連性がある

目標があなたのミッションに適っていることが達成の可否を左右します。仕事であればあなたの職務基準、組織目標に沿ったものであることです。仕事であればわかりやすいと思いますが、個人の目標である場合、達成しようとしている目標が実は自分の価値観やミッションと関連性が低かったり、矛盾を起こしていることによって、それがブレーキとなって行動できない、達成できないということが起こり得ます。

Time-related – 期限を設定している

期限がないと、なかなか真剣に取り組まないのが人間です。適切な期限を設けることによって、適度な緊張感を持って、設定したアクションを後回しにする事なく、進めていけるようになります。
期限が設定されていない目標は後回しにされ、時間が立つにつれて達成の意欲もなくなりなし崩し的にその目標は放棄されてしまうものです。長期的な目標であれば、中間目標にもしっかりと期限を設定します。

 

最後に

目標が達成できなかった理由のうち、実際の行動に移せていない、その行動が不足しているというのは少なくありません。これらを解消するには明確な目標と具体的な行動計画がまず必要になってきます。実際のコーチングセッションでは、このような目標の明確化を意識しながら、さらに目標を達成する意味や目的、ミッション、あなたの周辺への影響などにも配慮して、達成意欲を上げていくと同時にゴール達成を阻害する要因を取り除いていきます。その上で綿密な行動計画を立てて、実行に移していくことで目標達成を促進していきます。

これまで目標が達成できなかったという方は目標を立てる際に参考にしてみてください。